●スイスのクリスマス・イリュミネーション 4
●スイスのクリスマスイリュミネーション3
●スイスのクリスマス・イリュミネーション2
●スイスのクリスマス・イリュミネーション 1
●スイスのワイン20


このヴェヴェイのお祭り、「ワイン祭り」と呼ばないところがミソです。
「良いワインを作るためには、良いブドウをつくることが必要である」という理屈。
「Fêtes des vignerons」(Festival of wine growers)という名前通り、これはブドウ作り人を表彰するための大仕掛けのお祭りなのです。

良いブドウ作りを探して、点数をつけて回る審査員たちの巨像。
ここヴェヴェイ付近では、何世紀も前から同業組合を作って仲間うちで品質管理や技術の向上を実践してきたそうです。その結果、良い努力をして良いブドウを作り、ひいては良いワインをもたらしたブドウ作り人を表彰する慣行が生まれました。この世紀に4回のブドウ作り人の祭りでも、5人の最優秀ブドウ作り人が、1万6千人の観衆の前で表彰されるのです。

1999年度最優秀ブドウ作り人のひとりに選ばれたリュッティさん。
でも、なぜ25年に一度なのか?
それはブドウの木の寿命と関係ありそうです。
ヨーロッパで植えられている立ち木のブドウは、約20年から25年で植え替えが必要になります。
一人前のブドウ作りが育つためには、この世代交代のサイクルがぴったりと当てはまるというワケなのでしょう。
ブドウ作り人は、たいていの場合ワイン作りを兼ねています。

キャラクターイメージを染めたこのTシャツも、祭り以来12年も着ていて、ややくたびれました。(fin)
●スイスのワイン19



ウヮ-イ、今日の出演はおしまい!アイスクリームでも食べよっと!
お祭りは、真夏の2週間続きます。朝の部、夜の部、パレードが盛り沢山に組み込まれ、会場の中も外もお祭り一色に染まります。

青色に塗られた羊の群れ。幻想的だったが、水たまりに映った自分の青い姿に驚いて羊自身が逃げ惑ったとか???


王様の登場! 登場人物の記念バッジ
お祭りには筋書きがあって、一種の野外大演劇。
伝統的に古い神話を再現するという趣向で、1999年の主役は酒の神バッカスとアルルヴァンという酔っぱらいの進行役。アルルヴァンのキャラクターはその年の入場券からTシャツまで、あらゆる場所に登場しました。神話への回帰と、この地方の独特の伝統文化を再現することも目指しているそうです。
出演者だけで5千人というのですから、観客と区別がつかないほどの大賑わいになります。
●スイスのワイン18



1977年の祭りのようす。水面はレマン湖、対岸はフランス。
1783-1791-1819-1851-1865-1889 -1905-1927-1955-1977-1999-
2019
この数字、なんだかお分かりですか?
過去3世紀に11回だけ、スイスのレマン湖畔のヴェヴェイで開かれた「ブドウ作り人の祭典」の開催年です。
ハイジおばさんも1999年には見物しましたっけ。
次の開催は2019年と最近発表されました。

1955年祭りのようす
普段は週末に青空マーケットが開かれるヴェヴェイのマルシェ広場。
その屋台も駐車場も全部取っ払って数千人収容の巨大なスタジアムが、臨時に建設されます。

1999年のイメージキャラクターのアルルヴァン。立派なメタボ?
20年~25年に一度しか開かれませんから、「次のお祭りは見られるかしらね?」というのが、長生きの合言葉みたいなものです。
次は8年後、ハイジおばさんも見に行けるかなあ???
●スイスのワイン17


夕方からのワインタイムに最適なのが村の「カヴォー」。
言ってみれば、おらが村の地酒屋で、隣村のワインは置きません。
温料理は出せない決まりなので、地産のチーズとソーセージ類だけ。
開くのも週末の夕方だけ。つまり大人の時間です。


リエ村のカヴォーの看板。オープンは、木、金、土、日曜の午後5時から9時まで。
ワイン作りのおっさんやおばちゃんが交代で地産のワインを出してくれますから、わざわざワイン作りの家を一軒一軒訪ねる必要はありません。飲み比べももちろん可能、ここで本人御用達のワインをあれこれ選ぶことができます。


でもワイン作りの家を直接訪ねるのもいいですね。こちらはどちらかというと昼間の行動ですが、ワイン作り人も昼間は結構忙しそうです。ここではその作り手のワインしか飲めません。

ワイン農家ボヴィー家の自家用試飲所
どちらも観光客に人気ですが、本来はその年のワインの出来を確かめて、気に入ればカートンで買って車に積み込んで帰るという、土地っ子用の試飲場所なのです。