●スイスの文化歴史街道ViaStoria - 23

■トマスクックの道ViaCook - 現代のルツェルン

しばらくセピア色の写真と挿絵が続いたので、今回は最新のルツェルンの写真をお目にかけたいと思います。700年余の古都ルツェルンで、トマスクックツアーの一行が150年前に見たのも、これとさほど変わらぬ景色だったハズです。

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ルツェルンの町を取り囲んでいた城壁の名残りのムゼック壁。当時はライトアップはされていなかったでしょうが、クック一行はまっさきにここに登りました。


03Kapellbrücke+quer_convert_20130526113705 カペル橋_convert_201305252131151333年建造のカペル橋は、ルツェルンのシンボル的景色ですが1993年の火災で17世紀の欄間絵を焼失。しかし橋そのものはまたたく間に再建されました。右の写真は、この火事の直後に売り出された絵はがきです。


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フランス革命でマリーアントワネット夫妻を守って命を落とした800余名のスイス傭兵を悼んで作られた「瀕死のライオン」の碑。ブルボン王朝の百合の花の盾を抱いています。


13Hofkirche_convert_20130525204238.jpg 信仰深い一行が訪れたホッフ教会。スイス随一といわれる巨大なパイプオルガンが有名。



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●スイスの文化歴史街道ViaStoria - 22

■ トマスクックの道ViaCook - リギ山

1873年に頂上まで開通したリギ鉄道。その式典の模様は、久米邦武著『米欧回覧実記』に詳述されています. その鉄道は、「尋常の鉄路の如く、双軌を設け、中央にまた一条の鉄をしき、これに歯格を設く。その上をめぐる蒸気車は、前伏して後軒起す・・・・・・」とある通り、線路の中央にもう一本歯条式の鉄条を敷き、その上を走る車両の下部につけられた歯車と噛み合わせてずり落ちないようにして登るラックレール式の鉄道だったのです。この方式がとりいれられて可能になった、ヨーロッパ初の登山鉄道の開通でした。このラックレール式には4つの異なる方式があり、日本で良く知られるアプト式というのは、この4つの方式のひとつです

岩倉具視卿は、この挿絵と同じ風景を見たに違いありませんが、トマスクックツアーの到着は、10年ばかり早すぎたということになります

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1873年に開通したリギカルトバードから頂上のリギクルムへの路線。線路の中央にもう一本軌道が見える。 

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リッケンバッハ式の機関車

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頂上のリギクルムホテル付近の賑わい。



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●またまたユジャ・ワン

■ユジャ・ワンのコンサートの様子が放映されます

5月22日の早朝6時、NHKBSプレミアムの「クラシック倶楽部」で、去る4月にトッパンホールで行われたユジャ・ワンのコンサートの模様が放映されます。朝早いですが、早起きの方も、そうでない方もどうぞお楽しみください。

拙著『ピアニスト』でもテーマになっているとおり、ユジャ・ワンは聴くと同時にやっぱり見て頂きたい演奏者です。そしてその上で『ピアニスト』をお読みいただければ幸いです。


      pianochinois表紙_convert_20130519112347        ピアニスト_convert_20130322092220
           『ピアニスト』の原題は、ご覧のとおり『中国のピアノ』です。

また、ユジャ・ワンは6月27日にシャルル・デュトワとともにサントリーホールで来日公演を行います。そのプログラムなどは、
http://www.kajimotomusic.com/jp/news/k=1390/で、
また切符の入手は、
http://www.kajimotomusic.com/jp/ticket/concertで可能です。


上記のアドレスでカジモトの会員登録をしておくと、会員限定先行受付など特典がありますが、ここでハイジおばさんの失敗談を一つ。
カジモトのチケット販売は、カジモト・イープラスを通して行われますが、これはカジモトとe+(イープラス)の提携によるものです。これを知らなかったハイジおばさんは、イープラスに先に登録してしまい、あとでカジモトに申し込んだため、パスワードなどが重複したりして大混乱しました。
お申し込みの際は、上記のアドレスから直接順序を踏んでお進みください。そうすればこの上もなく簡単です


6月のあとのユジャの公演予定はまだ耳に入りませんが、世界中で人気爆発の予感を秘めた沈黙のようですね。

●スイスの文化歴史街道ViaStora - 21

■ トマスクックの道ViaCook - ルツェルンからリギ山へ

ギースバッハから船で対岸のブリエンツへ渡り、そこから馬車と徒歩でブリュニックの峠を越え、一行はルツェルン湖で再び船を利用してルツェルンへやってきました。
そこで4時間ほど観光したのち、再び船でリギ山の麓のウエッギスへ向かいます。
リギ山は、標高1800メートルしかなく、スイスでは山とも呼べない山ですが、周囲に遮るものがないため、日の出と日の入りの景色が素晴らしく、当時ヨーロッパ中の人気でした。
リギ6JPG_convert_20130515151347 ルツェルン1800JPG_convert_20130515153341   青い線がクック一行のルート。赤い線は、現代の空中ケーブルと登山電車。             1800年頃のルツェルンの町。左手の尖った山がリギ山。

このリギ山にリッケンバッハ式のラックレール鉄道が開通したのは1871年。つまりトマスクック一行から8年あとのこと。やむなく一行は、ヴィクトリア女王やヴィクトル・ユゴーなどと同様に、駕篭や徒歩で頂上制覇したようです。


リギ7_convert_20130515174158 rigi+3_convert_20130515172626         1873年に開通した頂上部分                    頂上にあるリギ・クルムホテル周辺
  
1873年にリギカルトバードからリギクルム(頂上)まで路線が開通したときは、日本の岩倉使節団が式典に参加しています。

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● スイスの文化歴史街道ViaStoria - 20

■ トマスクックの旅ViaCook - ギースバッハへ

 クックツアーの一行は、トゥーン湖畔まで下りて、そこから蒸気船でギースバッハへ向かいました。ギースバッハは、同名の見事な滝の麓、湖畔からは自前ケーブルカーで登る崖の中腹にあるリゾートで、写真のような瀟洒なホテルがありますが、日本人は皆無といえるほど訪れません。鉄道がないため、対岸から湖船で行きます。

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    ホテル・ギースバッハ                         トゥーン湖を行く現代の湖船。左奥にホテルが見えている

一方、シャーロックホームズの一行は、グリンデルワルトからグロッセシャイデック経由、マイリンゲンに向かっています。ここでライヒェンバッハの滝に突き落とされて、ホームズは一命を落とすことになっているのですが、実は彼は危うく崖につかまって助かり、それから3年ほど姿を隠すことになっています。
英国のシャーロックホームズ協会は、十数年に一度、ロンドンから当時を再現するツアーを発し、1891年と明記された当時の服装などを忠実に再現しています。クックツアーが1863年でしたから、ほぼ同時期の、ヴィクトリア王朝時代の風俗をかなり忠実に再現しているものと見られます。


マイリンゲン0001_convert_20130511120347_convert_20130511175017 マイリンゲン_convert_20130511120408_convert_20130511174952
ライヒェンバッハの滝。ホームズが突き落とされた場所まで
ケーブルカーが登り、★印がつけられている。          マイリンゲンのホームズ博物館があるチャペルの前の、ホームズの銅像。

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● スイスの文化歴史街道ViaStoria - 19

■トマスクックの道Via Cook-グリンデルワルトへ

さて、ちょっと『ピアニスト』で遠回りしてしまいましたが、その間にトマスクックツアーの一行は、現代日本人に人気随一のグリンデルワルトへ(歩いて)やってきました。

グリンデルワルトはどうしてこんなに人気があるのでしょう?

グリンデルワルトの村は、アイガー北壁の真下にあるように思われるかもしれませんが、実際はずっと右手に見えていて、北壁もかなり横目で見る感じです。それでもクック一行がここを目指したのは、そのメンバーがほとんど英国アルパインクラブのメンバーだったことがあるのでしょうか。アイガー自体は1858年に初登頂されていたということで、その5年後に一行がここを訪れようとしたのも無理からぬ話です。


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グリンデルワルト氷河                  グリンデルワルト村の奥から見たアイガー北壁

実際にメンバーはアイガーには挑戦せず、グリンデルワルトの2つの氷河を訪れ、その中に掘られたトンネルにも入っています。氷河には前進期と後退期があり、いまからほんの30年ほどまえには、グリンデルワルトの氷河が前進して、村が呑み込まれるかも知れない、というニュースが駆け巡ったときもあったのです。いまでは地球温暖化のせいか、グリンデルワルト氷河のことを話題にする人も少なくなりました。

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● ユジャ・ワンと『ピアニスト』2

■ 拙訳『ピアニスト』についてインタヴューを受けました。

YouTubeで最新のクラシックのニュースを配信している、Classic Newsが、上野公園の自然の中で8分ほどのユーチューブ用の映像を撮影してくれました。しかし試写画像で喋っている自分を見て、「年寄りはあまり人前に出てはいけないなあ」と,内容とは無関係の感慨をもちました。従ってあまり見てくださいとは申し上げられないのですが、まもなくアップされるようです。

ユジャ・ワンの4月のコンサートの模様は、5月22日のNHKーBSプレミアムで、朝の6.00より放映されます。

また、次回の彼女の来日公演は、次の通りです。
2013年6月27日 (木) サントリーホール 

指揮: シャルル・デュトワ  ピアノ: ユジャ・ワン  オーケストラ: ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
曲目:   メンデルスゾーン : 序曲「フィンガルの洞窟」 op.26 
      ショパン : ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 op.11
      ドビュッシー : 海 
      ラヴェル : バレエ「ダフニスとクロエ」第2組曲


チケットはカジモト・イープラスで入手可能です。

005_Lausanne_vue_convert_20130502115308.jpg 画面左手のヴィディ地区にオリンピックの開催地などを決定するIOC本部、オリンピック博物館は右手にある。

<若手演奏家の発掘ならびに育成に定評のあるシャルル・デュトワは、スイス人!しかも,『ピアニスト』の著者であるエティエンヌ・バリリエが住む、ローザンヌの出身です。 レマン湖畔の美しい坂の町、斜面に家々がつらなります。この中の一体どの辺でデュトワさんは生まれたのでしょう




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ハイジおばさん

Author:ハイジおばさん
スイスとのおつきあいは、スイス政府観光局から始まって、もうかれこれ40年。まだまだ奥深いスイスの魅力を追いかけています。hpもどうぞご覧下さい。
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