●カリジェとウルスリの鈴8

「ホテル・シュテルン(星)」があるクールの町は、スイス最古の五千年の歴史を持つといわれます。スイスの原住民はケルト族ですが、このグリゾン地方はそのうちのラエティアという部族が住む地方でした。氷河特急の運営会社の一つであるレーティッシュ鉄道の名前はここから出ているようですね。レーティッシュ鉄道は、箱根登山鉄道と姉妹提携を結んでいます。
ローマ帝国に征服されたあと、ゲルマン民族の移動に巻き込まれずに残ったため、この地方にはイタリアの影響が独特な形で残ります。言葉の化石と呼ばれるスイスの第4の国語であるロマンシュ語や、スグラフィッティという独特の家の紋様などがそれで、クールよりさらに奥に入ったエンガディンの谷に多くのスグラフィッティ紋様の家々が見られます。
クールの町は、カテドラルを取り囲む一角が独特の色彩感でたたずみ、それをなだらかなブドウ畑が取り囲んでいます。町の案内には、舗道に赤と緑の足跡を描いて、ガイド代わりにしていました。いまでもあるのかなあ、と思いますが、その足跡の歩幅が広すぎて、ピョンピョン飛ばないと付いていかれなかったことなど、思い出されます。
(今回の写真は、数年前にカリジェの旅を楽しまれた三宅文子さんの提供です)


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旗日と市役所
そうですねえ。日本では旗を見るのは旗日と市役所くらいですかね。やっぱり日本の逆三角の政治とはさかさまの、スイス人のお上意識皆無がこんなところに現れるのでしょうか?
日本人は国旗が嫌いなのでしょうか
いいですね。町と州と国。
小さな国なのに、地方自治体と国が一体化している感じがします。
小さな国なのに、地方自治体と国が一体化している感じがします。