7. ゴッタルト峠(4)-再び悪魔の橋について
「悪魔の橋」について、もう少し詳しく、というご要望がありました。
悪魔の橋(トイフェル・ブリュッケ)と呼ばれるものは,スイスだけでなくあちこちにあるようですが、ゴッタルト峠のものはアンデルマットのちょっと北にあり歩いても行けます。そこは難所のシェレネン渓谷で、下を流れるロイス川(ルツェルンへ流れていきます)を渡るのが非常に困難だったため、人々は悪魔に橋を掛けてくれるように頼み、その代償として、最初に渡る人を生贄に差し出す約束をしました。3日後に出来上がった橋を最初に渡らせたのはヤギ、怒った悪魔が大きな石を投げつけようとしたところ、老婆が十字を切ったので取り落としたと言われる伝説があり、いまゲッシェネン駅の近くにある大岩がその石だと言われ、車窓からも見えます。
悪魔の橋のたもとには、三本槍を振りかざす悪魔と、犠牲になったヤギの絵が岩壁に描かれおり、橋の反対側には、フランス革命に遠征した、ロシア軍の将軍スヴォロフ元帥の碑が立っています。
アンデルマットには、大きなスイス軍のキャンプがあり、背後の岩壁のなかには沢山の大砲を隠しているので、写真を撮ってはいけないよ、と言われたことを想い出します。

ゴッタルト峠の北の入り口にある巨石
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